平成22年10月22日金曜日

てんかんの仕組み、興奮抑え役の細胞が逆作用? 玉川大


 神経の興奮を抑える細胞が、逆に興奮して、てんかんを起こしている可能性があることを玉川大学の磯村宜和(よしかず)教授らのグループが見つけた。薬が効きにくいタイプのてんかんの仕組みの解明や薬開発につながりそうだ。13日付米専門誌に発表する。



 てんかんは、神経細胞が過剰に活動して起こる。グループは、ネズミの脳の一部を薄く切ったものに、電気刺激を加えた。多数の神経細胞が同じタイミングで過剰に活動し、てんかんと同じ状態になったところで、詳細に調べた。



 通常は、神経細胞の活動を抑える働きをもつ「介在細胞」が、逆の作用をして神経を興奮させていることを見つけた。介在細胞の働きを弱める薬で、興奮を抑えることもできた。



 抗てんかん薬の中には、介在細胞の働きを強めるものがある。「薬が効かないタイプのてんかんの一部は、今回、見つけた仕組みで説明できる可能性がある」と磯村教授は話している。(瀬川茂子)



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